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超絶身内向けのコアブログ。 とりあえず"olio"の名通りごたまぜフルスロットル。
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※おかゆに更新しろと言われたので、途中までですがメンデル置いてきます。
しばらくブログに書き溜めて、ある程度溜まったらサイトに持って行きたいと思います。いつになるやらですが。


同じもの、なのに。





あなたと




ひとつ、に。






Isotope-アイソトープ-











「ではまた」
玄関で声がする。
ついさっき来たばかりなのに、彼はもう立ち去るつもりだ。
俺は慌てて淹れはじめた紅茶を諦め、急いで玄関に走る。




「ラウ!」




玄関には、既に靴を履き身支度の整ったラウと、半ば呆れ顔のギルが居た。
「…もう、行くのですか」
ここで引き止めたとしても、彼が大人しく部屋に戻ってくれる事などまず有り得ないのは良く分かっている。
けれど、久々に戻ってきたのに、薬を受け取っただけで帰ってしまうというのは流石に薄情が過ぎるのでは無いか。
「まだ君の艦が出るまで幾日もあるじゃないか。泊まれ、とまでは言わないが…せめてもう少しゆっくりはしていけないのか?」
ギルもやはり同じ思いなのだろう。
人当たりの良い笑顔に苦笑を混ぜ、ラウに向けて肩をすくめる。
「今、レイが君のために紅茶を淹れてくれていたのだよ。一杯くらい飲んでやったって罰は当たるまい?」
ラウは表情を変えず、横目で俺をちらりと伺った。
最近ずっと仮面をつけているが、今日は仮面ではなくサングラスを手にしている。
久しぶりに直に見るラウの碧く澄んだ瞳は、当然俺の眼と同じ色だ。
しかしラウの眼はどこか冷たく、その眼差しを受けるたび、心臓がトクリと跳ねる。
ラウはすぐに視線を逸らし、皮肉気な笑みを口元に浮かべる。
「生憎だが、艦に少々厄介な仕事を残して来ていてな。それに、これでも一応、ザフトきっての精鋭部隊を率いる隊長だ。本来ならこの時期に、艦から離れる事すら気にやまれる…何だかんだと暇でないのでな。」
そう話す口調もどこか皮肉気で――元々そういう性格なので本意は図りかねるが――俺は思わずムッとして
「…暇人ですみませんね」
と呟いてしまった。
どうやらそれがラウに聞こえたらしく、ラウは一瞬目を見開き、そしてクツクツと笑い出した。
ギルの困ったような笑みが深まった所を見ると、どうやら思いの外大声だったようだ。
自分の拗ね方がとても幼稚に思えて、気恥ずかしくなり、俺はふいと顔を背けた。
その仕草がまたラウには愉快だったらしく、とうとうラウは、らしくもなく声をあげて笑い出した。
隣のギルも、苦笑しながらこちらを見ている。
「…そんなに、笑わないで下さい…もうっ、ラウなんてさっさと帰っちゃえば良いんです!」
今更形振りなんて構っていられない。
俺は捨て台詞を残して、踵を返し部屋に向かう。
「おやおや…私は帰って良いのかね?さっきまであんなに寂しそうにしていたのに」
背中越しにラウのからかう声が聞こえる。
「ええどうぞ!お忙しいんでしょう!?」
ラウが執拗なのも珍しいが、声を荒げる自分も、我ながらにらしくない。
「それは残念だな…レイの淹れた紅茶とやら、頂こうと思ったのだがな?」
「…え?」
…思わず笑顔で振り返ってしまった俺も、やっぱりらしくない。




be continued...
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